介護、床ずれの予防法

はじめに

高齢の人、寝たきりとなってしまった人を介護するうえで大事なのは、体に床ずれ(褥瘡)を起こさないこと。そのために、毎日のこまめなケアが大切になってきます。以下に上げたポイントをチェックしてみましょう。

栄養バランスの良い食事を心掛ける

食事の栄養バランスが悪いと、体の隅々に必要な栄養素が行き渡らず、床ずれの要因となってしまいます。特に、タンパク質、亜鉛、ビタミン、食物繊維が不足しないように気を付け、バランスの良い食事を心掛けましょう。
タンパク質:
筋肉や皮膚 、血液を作るために必要です。
亜鉛:
皮膚の代謝を活性化させるのに役立ちます。また、味覚異常による食欲不振の予防にもつながります。
ビタミン:
コラーゲンの合成を助けるビタミンA、ビタミンCが特に重要です。
食物繊維:
皮膚を丈夫に保ち、骨、筋肉を外部の刺激から守ります。

体圧分散マットを使用する

床ずれは、尾てい骨や背筋など、皮膚が薄くて骨が突き出ている部分に発生しやすいのはよく知られています。そういった部分に加わる圧力を分散、軽減させるため、専用のマットを使用するようにしましょう。ウレタンマットレス、エアマットレスなどの商品が販売されています。

寝返り、体位を変える

体圧分散マットを使用していても、長時間、同じ姿勢でいると、床ずれを誘発しやすいので、仰向け、横向きなど、時々体位を変えて、同じ部分を圧迫しないようにしましょう。

シーツは清潔に。乾燥を保つ

定期的に入浴、清拭を行い、清潔な体を保つことが大切です。またシーツはこまめに交換し、湿気がこもらないよう気をつけましょう。

血行を良くする、マッサージする

日中は、介護者が手を添えて軽い散歩をしたり、車いすなどで日光のあたる場所へ移動するなど、時々体を動かして、血行を良くするようにしましょう。床ずれが発生しやすい個所を、軽くマッサージするのも効果的です。

おわりに

それでも、もし床ずれが発生したら、応急手当を行い、速やかに医師や介護士に相談することが大事です。また、普段の入浴や清拭のたびに、皮膚の薄い部分がただれていたり、赤くなっていないかチェックしましょう。

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