地球にやさしいゴミ処理システムとは?

日本の2009年のゴミの総排出量は4625万トン(環境省調べ)でした。環境問題意識を持つ人が増えゴミの量は数%ずつ減少傾向にあります。です が、ゴミの量は非常に多いままであり、ゴミ処理システムが問題であることは事実です。そんな中、全く新しいゴミ処理システム『太陽光炉』が考案され、 2008年4月に特許を取得されたそうです。まだ実用化には至っていませんがこれからのゴミ問題を支える救世主になるかもしれない太陽光炉をいち早くご紹介します。

現在のゴミ処理方法

現在、ゴミの焼却は①焼却、②埋め立て、③リサイクル、④分解などで処理をされていますが、ゴミのほとんどは焼却、埋め立てをされています。(リサイクルは全体の20%ほどで、分解は数%と非常に少ないです。)焼却と埋め立てについての問題点を下記で挙げてゆきます。

ゴミ処理の問題点

①焼却

・二酸化炭素が排出される。
・焼却後に出る灰の処理は埋め立てとなり、処理・処分場が不足している。
・ダイオキシン、硫黄酸化物、窒素酸化物などの大気汚染ガスが発生する。
・熱エネルギーを利用し発電させる設備を持つゴミ処理場はわずか23%しかない。

②埋め立て

・廃棄物の処理・処分場が不足している。

 新システム『太陽光炉』にすると・・・

太陽光炉を簡単に説明すると、安全にゴミを資源に変える新しいゴミ処理システムです。

仕組み

1.太陽を自動で追い光を集め、短時間で高温度を得ます。
2.密閉した炉内に太陽光を収束することのできるレンズで収斂させ照射します。
3.太陽の光の振動が熱変換装置に当たり電子の振動を起こし高温にします。
4.処理対象物はガス化し、原子レベルまで分解されます。
5.焦点距離調整により微妙な温度調整が比較的容易であり、さまざまな資源を抽出します。
6.最終的には、高純度の水素と炭素が残り、ほぼすべてが資源として利用できます。

利点

・太陽光エネルギーは無限にありますし、費用がかさみません。
・プラスチックを石油にもどすことができます。
・処理過程で有害な物質を出しません。
・これまで処理が難しかった危険物や産業廃棄物も処理できます。
・処理の結果生成される、純度の高い水素や炭素はエネルギー資源としても利用することができます。
・太陽光炉システムによって、資源が循環するゴミ処理を実現することができます。
・二酸化炭素は排出されるが、通常の焼却処理と比べると排出量は少なく済みます。

おわりに

今後、太陽光炉が実用化されるかはまだ分かりませんが、実用化に向き動きを見せていることは事実です。今までとは全く新しいゴミ処理システムである太陽光炉に大注目したいです。

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